- 開催期間
- 2020年10月2日(金)~2020年10月15日(木)
- 開館時間
- 10:00~19:00
(10月8日(木)・15日(木)は14:00まで/入館は終了10分前) - 会場
- 富士フイルムフォトサロン 大阪 スペース2
- 入場料
- 無料
年度別リスト
FUJIFILM SQUARE 企画写真展
「平成・東京・スナップLOVE」
ポートフォリオレビュー/ファイナル・セレクション展
Vol.4 前川朋子「涯ての灯火(ともしび)」
2019年、FUJIFILM SQUARE 企画写真展「平成・東京・スナップLOVE」を東京会場・フジフイルム スクエア(6月)と大阪会場・富士フイルムフォトサロン 大阪(7月)において開催しました。
その期間中、同展出品作家6名(有元伸也、大西みつぐ、尾仲浩二、中藤毅彦、ハービー・山口、元田敬三 敬称略)が、写真展での作品の発表を目指す方たちにアドバイスする「ポートフォリオレビュー」を開催し、計78名が参加しました。
フジフイルム スクエアは、この度、ポートフォリオレビューの「最終選考会」で選出された4名の写真家に、東京・大阪両会場にて「個展開催」を応援します。
新たな才能を開花させ、将来の飛躍に繋げていただくために、推薦作家から写真展の企画・構成のアドバイスを受けながら、写真展開催のプロセスを体験していただく、という意欲的な試みです。
写真に真摯に向き合う4名それぞれの視点が提示する彼らの可能性は、写真の新たな可能性を私たちに見せてくれます。4名の作品と思いを、推薦作家のコメントと共にお楽しみください。
東京ポートフォリオ
レビュー
東京最終選考会
大阪ポートフォリオ
レビュー
大阪最終選考会
(開催期間 : 2019年6月21日(金)~2019年7月10日(水))
大阪展
Vol.4 前川朋子「涯ての灯火(ともしび)」(推薦作家・大西みつぐ)
開催期間 : 2020年10月2日(金)~2020年10月15日(木)
(10月8日(木)・15日(木)は14:00まで/入館は終了10分前)
作品点数 : 20~30点を予定
©Tomoko Maekawa
©Tomoko Maekawa
2015年からわたしは、自分の娘とその周辺の景色を撮影し続けてきた。
些細な日常の出来事も、娘は、忘れてしまいたいことさえも鮮明に覚えていて、突然それに苛まれることがあるという。当のわたしは、忘れたくないことでもすぐに忘れていく一方だ。
同じ時間を過ごしているはずなのに、私たちの間には互いに相容れないずれ、眼に見えない「裂け目」のようなものがあるように思う。
写真を知り、より深く眼差す試みの中で、些細な日常の写真がこの「裂け目」のプラットホームとなり、他人同士の経験と記憶を育てるのかもしれない、という気づきをえて、小さな灯火が自分の中に灯されていく、そういう感覚をおぼえた。
この灯火が、まだ見知らぬ地平を、ささやかに照らしうることをいつも信じている。
<大西みつぐ選評>
「葛藤」は写真作業の途上でさらに大きくなっていくものだ。しかし、個に立ち返り「世界」を見つめていく自由をも同時に獲得していくことになる。さらに「世界」はこちらをも凝視する。前川さんの写真は「我が家のアルバム」には残らない互いの呟きやもどかしさを溢れるほど積み込み、私たちがこの時代に生きねばならない確信を提示してくれている。
それは「愛しさ」という感情が地味ながらも着実に未来を照らしているということ。そこに向かって歩くしかないということ。
前川朋子 (マエカワ・トモコ) プロフィール
1972年 東京都生まれ。
1998年~ 徳島市在住。
2015年~ フォトアーキペラゴ写真学校に参加。