- 開催期間
- 2025年1月24日(金)~1月30日(木)
- 開館時間
- 10:00~18:00
(最終日は14:00まで) - 会場
- 富士フイルムフォトサロン 名古屋
- 入場料
- 無料
年度別リスト
全世界から選ばれたクリエイター15名の作品がついに完成!
富士フイルム 企画写真展
GFX Challenge Grant Program 2023
~Make Your Next Great Image~
富士フイルムが主催する「GFX Challenge Grant Program 2023」は、世界各国・地域で活躍するクリエイターの創作活動サポートを目的とした助成金プログラムです。
2023年8月から10月にかけて、全世界を3つの地域に分け各地域の写真家から、助成金を使って成し遂げたいクリエイティブなアイデアと制作テーマをまとめた撮影企画書での応募を募りました。選考は3か月かけて行われ、地域別に実施された一次、二次選考、さらに、外部審査員を招きグローバルで実施された最終選考を経て、2024年1月に受賞15テーマを決定しました。
制作活動のサポートとして、「Global Grant Award(大賞)」受賞者の5名には10,000ドル相当の助成金を、「Regional Grant Award(優秀賞)」受賞者の10名には5,000ドル相当の助成金をご提供、さらに、制作に使用する機材として、富士フイルム ラージフォーマット デジタルカメラシステム GFX *1 を無償貸与させていただきました。そして、制作期間6か月を経て、2024年6月ついに15作品が完成しました。
本展では、「GFX Challenge Grant Program 2023」を通じて制作された受賞者のうち、「Global Grant Award(大賞)」受賞者の5名の作品を展示いたします。世界各国から集まったオリジナリティあふれる写真・映像作品をお楽しみください。
*1 富士フイルム ラージフォーマット デジタルカメラシステム GFXとは35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを搭載し、豊かな階調表現と浅い被写界深度による立体的な描写を可能とした、異次元の高画質をさらに身近にする画期的なミラーレスデジタルカメラシステムです。
※ 助成金プログラムや受賞者および取り組んだ作品の詳細はこちらをご覧ください。
<写真展関連プログラム>
15作品の写真家によるメイキング映像
本メイキング映像を、ご来館の前にあるいはご覧になった後改めてご覧いただき、展示作品から何かを感じていただく参考にしていただいたり、ご来館が難しい方にも本展をお楽しみいただく機会にしていただければ幸いです。
- 15作品の写真家によるメイキング映像 (フジフイルム スクエア)
展示作品 : 全倍・全紙・半切サイズなど、カラー(またはモノクロ)の展示を予定しています。
・ デジタルによる作品。
・ 展示作品は、描写性の高い富士フイルム製品「銀写真プリント」を使用。
・ 動画作品はモニターで上映します。
主催 : 富士フイルム株式会社
【巡回展】
富士フイルムフォトサロン 東京 | 2024年11月8日(金)~11月28日(木) |
富士フイルムフォトサロン 大阪 | 2024年12月20日(金)~2025年1月8日(水) ※ 2024年12月28日(土)~2025年1月5日(日)まで年末年始のため休館となります。 |
■ 出展クリエイターと作品紹介
Global Grant Award 受賞者(5名)
ジョディ・ウィンドヴォーゲル Jodi Windvogel (南アフリカ)
「The Body at Risk(危険にさらされる身体)」
The Body at Risk
©Jodi Windvogel
(GFX Challenge Grant Program 2023)
南アフリカでは、女性人口の25%が身体的・性的暴力に苦しめられていると言われています。このプロジェクトでは、このような社会的背景から形作られた風景を掘り下げ、そこに隠された物語に焦点を当てます。
フアン・カルロス・レイエス Juan Carlos Reyes (メキシコ)
「Guardians of Mother Language(母なる言葉の守護者たち)」
Guardians of Mother Language
©Juan Carlos Reyes
(GFX Challenge Grant Program 2023)
先住民の言語は世界における無形遺産の表現形態のひとつです。先住民の言語の消滅は、彼らの文化やアイデンティティの消滅に繋がると考えられます。本プロジェクトはポートレート、音声、およびコミュニティの環境を記録し、彼らのアイデンティティを保存することを目指します。
メキシコ・オアハカ出身のドキュメンタリー写真家。オアハカ州の風景や風習の写真記録を通して、その生物文化的記憶に貢献することに情熱を注いでいる。
マーカス・ナールティヤルヴィ Markus Naarttijärvi (スウェーデン)
「Hinterland(ヒンターランド)」
Hinterland
©Markus Naarttijärvi
(GFX Challenge Grant Program 2023)
スウェーデン北部は現在、グリーン産業の転換期を迎えています。ある地域では、大規模なバッテリー生産への投資が再燃し、他の地域ではCO2排出の削減が可能になる製紙工場や製鉄所が建設されています。本プロジェクトは北極圏の風景を背景に、機能と美の相互作用を視覚化し、自然的・文化的景観に現れる産業変革の根底にある物語を表面化することを目指します。
スウェーデン北部の鉱山町キルナ出身の写真家。スウェーデン北部の自然と産業風景に焦点を当て、特に冬の暗闇の孤独を好んで記録している。ウメオ大学法学部の教授でもある。
彭澤萱 Shina Peng (台湾)
「Furusato(鄉)」
Furusato(鄉)
©Shina Peng
(GFX Challenge Grant Program 2023)
「鄉」は、彭澤萱の祖父の故郷である中国・湖南の都市、臨湘を父親とともに巡るドキュメンタリープロジェクトです。 このプロジェクトを通して彼女自身のルーツとその歴史を学び、家族の愛や絆について探求します。
ヴァネッサ・ヴェットレロ Vanessa Vettorello (イタリア)
「Wandering Star(遊星)」
Wandering Star
©Vanessa Vettorello
(GFX Challenge Grant Program 2023)
「Wandering Star」は、写真家自身が幼少時代に大きな影響を受けた斜視をテーマにした、現在進行系のプロジェクトです。彼女の記憶、記録資料の分析、そして斜視を経験した人々との交流を通して、病気がどのように彼らのアイデンティティや自己認識に影響を与えるかを探求しています。
1985年生まれ。イタリア出身。2017年にニューヨークで開催されたEddie Adams Workshop XXXに選出され、Women Photographのメンバーでもある。心理学を学んだヴァネッサのドキュメンタリー作品は、知覚、アイデンティティ、現代性の概念を探求している。
■ 外部審査員紹介
アマンダ・マドックス Amanda Maddox
リード・キュレーター(World Press Photo Foundation)
世界報道写真財団(World Press Photo Foundation)のリード・キュレーター。以前はワシントンDCのコーコラン美術館やロサンゼルスのJ・ポール・ゲティ美術館で写真部門のアソシエイト・キュレーターを務めていた。 ドーラ・マール展(2020年)、ゴードン・パークス「The Flávio Story」展(2019年)「Now Then:Chris Killip and the Making of In Flagrante」展(2017年)、石内都「Postwar Shadows」展(2015年)など数多くの写真展を企画・共催。
レスリー・A・マーティン Lesley A. Martin
エグゼクティブディレクター(Printed Matter, Inc.)
Printed Matter, Inc.のエグゼクティブディレクターで、『The PhotoBook Review』の創刊者。『Aperture』、『IMA magazine』、『FOAM』などで執筆。リチャード・ミズラックの『On the Beach』、川内倫子の『Illuminance』、アントワン・サージェントの『The New Black Vanguard』、サラ・クワイナーの『Glass life』など、150冊以上の写真集を編集。マーティンは2012年に「The Paris Photo – Aperture Foundation Photobook Award」を共同設立し、2020年には写真出版における顕著な功績に対して英国王立写真協会賞を受賞した。イェール大学大学院で教鞭をとる。
ルシール・レイボーズ&仲西祐介 Lucille Reyboz & Yusuke Nakanishi
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 共同創設者/共同ディレクター
ルシール・レイボーズは、1973年フランス・リヨン生まれの写真家。幼少期を過ごしたアフリカで写真を撮り始める。1999年、坂本龍一のオペラ「Life」参加のために来日。ポートレート写真を得意とし、20年以上にわたってブルーノートやヴァーヴといったレーベルのレコードジャケットの撮影を手がけた経歴を持つ。アフリカと日本を拠点に、数々の展覧会で作品を発表。 仲西祐介は1968年福岡県生まれ、京都在住の照明家。世界中を旅し、記憶に残されたイメージを光と影で表現している。ミュージックビデオ、映画、舞台、コンサート、ファッションショー、インテリアなどさまざまなフィールドで照明演出を手がける。二人で2013年より「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」、2023年より「Borderless Music Festival KYOTOPHONIE 」を立ち上げ、ディレクションする。
佐藤正子 Masako Sato
キュレーター 株式会社コンタクト
上智大学文学部新聞学科卒業。PPS通信社入社後、写真展の企画制作に携わる。2013年、展覧会企画制作会社コンタクト設立。写真を中心とした展覧会の企画を中心に、ロベール・ドアノーの日本国内での著作権管理、編集企画にも従事。これまで、ロベール・ドアノー、ジャック=アンリ・ラルティーグ、牛腸茂雄、ソール・ライターなどの国内巡回展企画制作に従事。
ポリーヌ・ヴェルマール Pauline Vermare
写真キュレーター(ブルックリン美術館)
ニューヨークのブルックリン美術館の写真キュレーター。元マグナム・フォトNYの文化ディレクターで、ニューヨークにある国際写真センター(ICP)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、アンリ・カルティエ=ブレッソン財団のキュレーターでもあった。写真に関するインタビューやエッセイを多数執筆。ソール・ライター財団とキャサリン・リロイ財団の理事を務めている。
※ 写真展・イベントはやむを得ず、中止・変更させていただく場合がございます。予めご了承ください。
※ 祝花はお断りいたします。