私の住む松之山には、美人林があります。戦時中に薪炭用に伐採され、その後長い年月を懸けて現在の姿になり、森林浴にふさわしい場にする為、雑木や下草を刈り払い整備され、木々の姿の美しさから、美人林と名付けられ今日に至っております。
　豪雪地帯として名高いこの地の四季の移ろいは格段に濃厚で冬の深雪や春の芽吹きと残雪、緑濃い夏、秋の黄葉や紅葉、晩秋から新雪、朝夕の風光は目を見張るものが有り、多くの写真家や、観光客が訪れる様になり、美人林は地域おこし運動の一翼を担いました。
　自分にとって身近で大切な写真道場でもあった美人林を、松之山の風物と共に、数多く記録しなければと四季を通して撮影してきました。今回、写真展と同時に写真集を出版いたします。是非ご高覧いただきたくお願い申し上げます。

佐藤一善