私は主にクラシック音楽のアーティストを撮影してきたが、人物を被写体とするのが困難となったコロナ禍の2020年、札幌市にある都市公園の半径400m圏内で野生動物を主体に撮影を始めた。そこには、撮影を重ねることで遭遇しえた印象的な光景があった。
エゾリス、キタキツネ、シマエナガなどの北海道ならではの動物をはじめとして、生物（の生活様態）は身近に存在する。しかしその再現性――動物の馴染みの挙動であったり、花の咲き方であったり、あるいは「そこに存在すること」自体――は担保されているわけではない。
2020年から2024年5月にかけて、一写真家の捉えた無常、景象をお楽しみいただければ幸いである。

参川修穂

作品点数 ： A1・A2・B2・B3・半切サイズ等、カラー計41点（予定）
・デジタルによる作品。
・展示作品は、写真弘社による出力、富士フイルム製「銀写真プリント」を使用。

＜プロフィール＞

参川修穂

東京都生まれ、神奈川県出身。
国内外のクラシック音楽のアーティストを中心に撮影し、作品を提供している。
ステージ写真とともに、“スナップポートレイト”に定評がある。
公益社団法人 日本写真家協会（JPS）正会員。