- 開催期間
- 2013年12月13日(金) ~2013年12月18日(水)
- 開館時間
- 10:00~19:00
- 会場
- 富士フイルムフォトサロン 札幌
- 入場料
- 無料
年度別リスト
富士フイルムフォトサロン 札幌
岩崎量示 写真展 「 タウシュベツ拾遺(しゅうい) 」
北海道に一つの橋があります。
通称タウシュベツ川橋梁。1937年に旧国鉄士幌線(1987年廃線)の一部として作られたこのコンクリートアーチ橋は、およそ20年間、大雪山国立公園の中で鉄道橋として使用されました。その後、水力発電用のダムの完成にともない士幌線は移設。橋だけがそのまま残されて半世紀以上が経ちます。
近年コンクリートの劣化が進み、崩落も間近だと思われるこの橋を撮り始めて8年ほどになります。きっかけは「たまたま移り住んだ土地の近くにあった」という単純なものですが、この間、橋からは徐々に機能が失われ、一方で、ただそこに在るだけで風景を決定付けてしまうようなオブジェとして、その存在感を増してきました。
砂と岩とで作られた無機物に気配が宿ることがあるとすれば、そういったものを写し止めることができればと、今も残り物を拾い集めるように撮影を続けています。
この度、その一端を散りばめる場を得ることができました。お気軽に足を運んでいただければ幸いです。