ニュースリリース
「アビガン®錠200mg」のエボラ出血熱患者への投与について
2014年10月6日
富士フイルム株式会社
富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、フランス政府機関であるFrench National Agency for Medicines and Health Products Safety (ANSM)より、エボラ出血熱に感染し抗インフルエンザウイルス薬「アビガン®錠200mg」(*1)(一般名:ファビピラビル、以下「アビガン錠」)とほかの未承認医薬品を併用する形で治療されたフランス人女性看護師が治癒し、10月4日に無事退院した、との連絡を受けましたのでお知らせいたします。
「アビガン錠」は、富士フイルムグループの富山化学工業株式会社が開発した抗インフルエンザウイルス薬です。今回、ANSMより富士フイルムに対して、フランス人女性看護師の治療用として、アビガン錠の提供依頼があり、日本政府と協議の上、緊急対応としてこれに応えたものです。
ドイツでは、フランクフルト大学病院に搬送されたウガンダ人のエボラ出血熱患者の治療のために10月4日(現地時間)に「アビガン錠」が投与された、との連絡を医療機関より受けました。ドイツからアビガン錠の提供依頼に対し、日本政府と協議の上で緊急対応したものです。投与された患者は、シエラレオネ共和国で医療活動に従事している中、エボラ出血熱ウイルスに感染していることが判明し、治療のためにフランクフルトへ移送されました。
また、フランス政府とギニア政府が、11月よりギニアで、エボラ出血熱に対する「アビガン錠」の中規模の臨床試験を実施することを検討しており、当社に薬剤の提供について協力依頼がありました。今後、日本政府、フランス政府、ギニア政府と協議しながら協力していく予定です。
日本政府は、感染が広がるエボラ出血熱に対して、日本の企業が開発した治療に効果の見込める薬を提供する準備があることを表明しています。このような中、富士フイルムは、フランスやドイツのみならず複数の国、機関などから「アビガン錠」の提供要請を受けており、今後、日本政府と協議しながら、対応を検討していきます。
*1 「アビガン®錠200mg」:
富山化学工業株式会社が開発した薬剤で、日本で抗インフルエンザウイルス薬として平成26年3月に薬事承認を取得している。
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